勉強においてその成果を確認するためのテストは非常に重要な要素です。学校や学習塾においてテストが行われないことはなく、その採点作業には膨大な労力が必要となります。そうした採点者の負担を減らすための新技術として自動採点が注目されています。これまでもマークシート形式などを活用した採点作業の負担軽減は行われていました。
しかしマークシート形式では選択肢があらかじめ設定されているため、勘で回答することができてしまいます。大雑把な確認はできますが、完全に理解しているかを確認するためには少し疑問があるところが問題点でした。また、記述式では人の手によって採点しなければならないことは変わりませんでした。入学試験などでは人生の転機になるので採点ミスは許されません。
心理的な負担も大きいものでした。今回の自動採点ではAIを活用した記述式にも対応したものです。キーワードを最初に設定しておいて、文章として不自然にならない形で記述できているかを採点します。事前に正しい例、間違っている例をたくさん学習しておけば、それだけ自動採点の制度が高まります。
アメリカなどでは実際に導入されているところもありますが、日本では導入に慎重なところが多いです。AIが正誤判定をする過程は完全にブラックボックスになっていることが懸念材料の一つとなっています。日本語は世界で最も難しい言語の一つと言われていて、一つのものを表す言葉がたくさんあります。そうしたことも正確な採点を難しくしている要素になります。